今回はSIMGOT社の新イヤホン「MT3 PRO」のレビューをしたいと思います。
MT3 PROは「MEETURE MT3 PRO」が正式名称みたいです。
MT3 PROはSIMGOT社から2020年2月に日本販売されたイヤホンです。
ただ、Aliexpressでは2019年から購入可能でしたので既にご存知の方もいるかもしれません。
SIMGOT社のイヤホンは、いつも外観が非常にきれいで目を引くデザインですが、今回の MT3 PROも非常におしゃれなデザインです
SIMGOT社のイヤホンでは久しぶりのシングルダイナミックドライバーのモデルです。
最近ではBAドライバー搭載のモデルが販売されていたので音作りなどは違いがあるのか期待が出来ます。
また、少し価格がお安めで求めやすいのもこのモデルの特徴です。
SIMGOT社のイヤホンに興味のあった方には、1つ目のイヤホンとして良いですよ!
MT3 PROはどのような音作りがされているのでしょうか。
読者様の購入の参考になれば幸いです。
MEETURE MT3 PROの仕様について
仕様 |
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Model Number: MEETURE MT3 PRO |
インピーダンス:18Ω |
カラーバリエーション: クリア、クリアブラック、ピンク、グリーン |
感度 : 108dB/mW |
プラグタイプ: 0.78mm2pin(QDCタイプ) |
周波数応答の範囲:15Hz-40kHz |
構成: 10mmデュアルチャンバー複合ダイナミックドライバー |
MT3 PROのカラーバリエーションは4種類です。
非常に外観も綺麗でカラーバリエーションも豊富なのでプレゼントなどにも利用できそうです。
値段は7800円です。
販売店はAmazon、Aliexpress等です。
保証は12か月です。
メーカー製のイヤホンで1年の保証は嬉しいですね。
また、30日間の無料返品、無料交換サービスもユーザーとしては嬉しいサービスですね。
M3 PRO のドライバーはシングルダイナミックドライバーですが、このダイナミックドライバーが特殊で10mmデュアルチャンバー複合ダイナミックドライバーという一般のダイナミックドライバーと異なるイヤホンです。
これはEN700Proで搭載されていたダイナミックドライバーになるそうです。
特徴としてはSIMGOT社の説明ですと、「低周波オーディオを処理できるので、とり良い3Dサラウンド効果が得られ、クリア、リアルなステレオ音楽と、より完全、正確なオリジナルサウンドを楽しむことができます。」
とのことですので、通常のダイナミックドライバーよりも低音が綺麗に聞こえるということでしょうか。
さらに、 遮音設計がウリのモデルのようで「このIEMイヤモニ型のイヤホンは特別な設計により、騒音を効果的に隔離できるので、音楽を楽しむ時により良い体験を提供できます。騒音遮断設計とシリコン製のイヤフォンは気が散ることがなくて、音楽に完全に浸ることができます。」
とのことですので、遮音性に期待が持てますね!
また、0.78mm2pin(QDCタイプ)ですのでリケーブルが可能です。
さらに、プラスチック筐体で軽く持ち運びやすいのがプラスです!
MEETURE MT3 PROの外観等について
購入時の外観、付属品について
MT3 PROは低価格中華イヤホンとは異なり7800円と多少お高めなイヤホンですが、さすがSIMGOT社という付属品は低価格中華イヤホンとは異なります。
そのため、パッケージやケーブル、その他付属品は低価格中華イヤホンに比べると豪華です。
私のサイトのレビューで多い低価格中華イヤホンと比べると、MT3 PROはパッケージ付属品が豪華なため、外箱は低価格中華イヤホンよりは多少大きいです。
梱包も非常に丁寧で好感が持てます。
内箱もついており、イヤホンが壊れないような設計になっていて安心です。
イヤホン本体
イヤーピース2種類×3サイズ
高純度無酸素銅線と銀メッキ銅線の4本混合ケーブル
イヤホンケース
説明書類
MT3 PROの同梱物は低価格中華イヤホンと比べると豪華です。
ケーブルの質は低価格イヤホンとは思えない質の高さです。
低価格のイヤホンは個人的にケーブルはおまけだと思っているのでこの質の高さは非常に嬉しいです。
また、イヤーピースも2種類3サイズが入っているため、ぴったりはまるイヤーピースが見つけられそうです。
しかもこのイヤーピースは上位モデルと同様のイヤーピースですのでこの価格でこのイヤーピースが手に入るのは嬉しいです!
さらにイヤホンケースもついてくるので持ち運びの際の故障の心配は減ります。
軽いため通勤、通学にぴったりな持ち運びケースです!
購入時の本体の外観について
MT3 PROの筐体はフェイスプレート(一部)、シェルがプラスチック製、フェイスプレート(一部)とノズルが金属製です。
とても軽く装着感が良いですね。
また、外観が非常に綺麗です。
MT3 PROはプラスチックが一部使われていますが、バリなどありません。
また、傷もなく大変きれいな状態です。
バリなどもなくぶつかった痕や塗装剥げもなく非常にきれいな状態です。
本体の大きさはかなり小さめです。
筐体は金属が一部分ありますが重くはありません。
また、ノズルは太目ですが長く耳奥まで入り、筐体の形はとても耳にフィットしやすい形をしています。
耳にあたる内側の部分も鋭角ではなく丸みがあるのでアンドロメダやZS5系列のように当たっていたくなるようなことはありません。
そのため、フィット感が良く耳が小さい人でも長時間使用が出来ると思います。
〈 ステム部分について〉
MT3 PROのノズルは引っ掛かりが有ります。
そのため、イヤーピースの落下を気にせず外でも利用できます。
MT3 PROとSIMGOT EM2、IMR-R1、SHUOER TAPEとのサイズ感は写真のような感じです。
MEETURE MT3 PROの音質について
レビューの前提として
〈エージングについて〉
私は実体験からイヤホンにエージングは必要があると思っています。
〈エージング方法について〉
私のエージング方法は適度な音量で100時間超エージング用音源(オーディオ機器エージング用WAVファイル集の詳細情報 : Vector ソフトを探す!)でエージングし、次に100時間音楽ランダム再生の計200時間超を目安としています。
〈再生機器について〉
Zishan DSD、アンバランス出力、ハイゲイン出力です。
〈高音、中音、低音について〉
高音はシンバル
中音はボーカルやバイオリン・ピアノ
低音はドラム
をイメージしています。
〈イヤーピースについて〉
付属の物は使わないです。
私の良く使うイヤーピースは、OSTRY、スピンフィット、スパイラルドット、コンプライ、SednaEarfitです。
MT3 PROでは主にスピンフィット、SednaEarfitを試しました。
〈私が音質評価でよく使う表現について〉
寒色、暖色 | 音の聞こえ方です。 寒色はクール系、キンキン(金属的な、刺さりの有る)、線の細いイメージです。 暖色はウォーム系、刺さりの少ない線の太いイメージです。 |
派手(明るい、元気)、地味(暗め) | 派手や明るい、元気は、音の押し出しの強さのようなイメージです。 地味はゆったりとした、落ち着きのある、のようなイメージです。 |
フラット、ドンシャリ、かまぼこ | フラットは強調された音域が無い ドンシャリは高音、低音が強調されている かまぼこは中音が強調されている |
刺さる | 特定の音が耳に障る場合です。 |
MEETURE MT3 PROの音質
〈全体的な出音のバランス〉
MT3 PROは音のバランスとしては中低音の印象が多少強めなピラミッドバランス傾向の音で高分離感、高解像度なさっぱりクールな音色の寒色傾向なイヤホンです。
出音のバランスは中低音が少し強め、次に高音という印象のフラットバランスに近いピラミッドバランス傾向の音です。
多少中低音強めな音ですが、全体的にはっきりと透明感の高い音のイメージで、高音もしっかりと出ています。
特に中音は距離が近いということもあり印象は強いです。ただ、量は低音の方が多いです。
出音の強さのイメージとしては低音≧中音≧高音のイメージです。
また、高解像度、高い分離感でしっかりときれいに聞こえます。
音の傾向としては寒色で、全体的に線が細く、かなりキレのあるクールな印象です。
〈高音〉
MT3 PROで最も音の量は少ない音域です。
しかし、全体的に音の量が多いので他の音域に比べると少ないだけで高音はしっかりと聞こえます。
また、分離感、解像度の高さからかなりきれいな高音が出ています。
高音のレンジも広く超高音もしっかりと聞こえます。
ただ、しっかりと超高音は出ているのですが超高音は少しつぶれて聞こえるところもあります。あと他の音域の量が多いので個人的にもう少し量が欲しいですね。
シンバルなどの刺さりはありません。
音の距離としては普通です。
〈中音〉
MT3 PROでは量は低音よりも多少少ないですが、はっきりと聞こえる音域です。
量は低音に比べると少ないですが、距離が近くかなりはっきりと聞こえます。
また、線が細くクール系な音なのでボーカルの透明感を感じられます。
距離が近いこと、解像度の高さ、量からボーカル好きにおススメできます。
低音の量は多いのですが、全体的にさっぱりな音なのでボーカルがかなり印象強く聞こえます。
サ行の刺さりは感じません。
距離は近いです。
〈低音〉
MT3 PROで最も量が多く印象が強く聞こえる音域です。
また、さっぱり系の低音なのでしっかりとぼやけずにタイトな深い低音もがています。
低音はレンジが広く超低音もしっかりと聞こえます。
ただ、低音全体の量は多いのでしっかりと聞こえますが、多少超低音は量が少ないです。
個人的には量があるのですが、ぼわついておらずキレのある低音なので好みの低音です。
音の距離は普通です。
〈解像度〉
MT3 PROの解像度は良いです。
全音域しっかりと聞こえ立体感、輪郭がしっかりと聞こえ、全音域おすすめできます。
クール系のさっぱりな音なので解像度の高さが良く分かります。
キレもありダイナミックドライバーらしいはっきりとしたメリハリのある音です。
〈分離感・音場〉
MT3 PROの分離感は良いです。
中音がかなり距離が近いのですが、被りが無くきれいにしっかりと聞こえるのはこの分離感の高さ故だと思います。
線が細めなことも分離感が高く聞こえる要因です。
音数が増えてもかなり個別の楽器を聞き分けられます。
ただ、音場は上下左右共に狭めです。
また、中音がかなり近いです。
しかし、分離感が高く、高音と低音のレンジが広く音場が狭いのをそこまで感じさせないです。
加えて、中音が近いのは迫力の強さやボーカルの印象の強さにつながっていて個人的にプラスです。
〈音量のとりやすさ〉
音量はとりやすいです。
10前後で聞いています。
音以外の評価として
〈遮音性(音漏れ)について〉
MT3 PROはDD搭載の機種なので、背面に空気穴があります。
そのため、音漏れがあります。
ただ、そこまで音漏れの量は大きくありません。
ノズルが長く、フィット感も良好で遮音性かなり高いです。
よって、通勤・通学用のイヤホンとして使用をおすすめ出来ます。
〈ケーブルについて〉
MT3 PROのケーブルは、高純度無酸素銅線と銀メッキ銅線の4本混合ケーブルです。
特徴は「高純度の銅線を使っていることから、音の透明感、分離、音場感を効果的に高めている」そうです。
ケーブルの質は低価格中華イヤホンに比べてはるかに高く、個人的にはケーブルの被膜がやわらかめで癖も少な目で持ち運びやすいところがプラスです!
タッチノイズは少なめです。
少しだけ個人的にマイナスなのは耳掛け部分の保護の被膜の癖が強いところです。ただそこまで気にするところではないと思います。
音質は低価格イヤホンに比べると良く、持ち運びやすいケーブルと言えます。
MEETURE MT3 PROまとめ
MEETURE MT3 PROの特徴
MEETURE MT3 PROの評価
個人的な価格比のおすすめ度です。
高音 | 4.0 |
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中音 | 5.0 |
低音 | 4.5 |
分離感、解像度等 | |
総合評価 | |
MT3 PROの音のバランスとしては中低音の印象が多少強めなピラミッドバランス傾向の音で高分離感、高解像度なさっぱりクールな音色の寒色傾向なイヤホンです。
中低音がかなりしっかりと聞こえ、距離も近く印象が強いです。
さっぱりはっきりと聞こえる音に、デザインや筐体の質の高さはとても1万円で買えるイヤホンとは思えないです!
1DDイヤホン好きとしては、アンダー1万円の低価格な1DDイヤホンとしてはかなりおすすめできるイヤホンです!
中低音が強めでクール系、はっきりとした音作りなのですぐにとても分かりやすくいい音だな、と感じることができます。
付属品や保証の長さ等の音以外のサービスも充実しており、またマイナスポイントも少なくこの価格帯では1つ抜けている印象を受けました。
では次のイヤホンレビューにて。