今回はSHUOER TAPEのレビューをしたいと思います。
SHUOER TapeはSHUOER社から2019年販売されたイヤホンです。
SHUOER社は新しいメーカーのようです。
静電型ドライバーのモデルを別に出しているので静電型ドライバーに自信があるのだと思います。
また、中華イヤホンの中では多少値段が高めなのも特徴です。
その分低価格イヤホンとは異なり、ケースにケーブルにと付属品が豪華です。
結論から先出ししますが、このイヤホンは今年の個人的ベスト3に入るレベルで5000円前後のイヤホンからのステップアップに向いており、初めての10000円台のイヤホンとしては非常におススメです!
次のモデルが93000円なので簡単に手は出せないですが、Noble AudioのKhanが最近では最も好みに近かったのでSHUOER社の次のモデルもかなり気になります。
SHUOER TAPEの特徴は何といっても静電型ドライバー搭載ということですね。
中華イヤホンにも最近搭載されてきているので今後は静電型もドライバー搭載機種も珍しくなくなってくるのかもしれません。
静電型ドライバーはレンジが広がりますが、高音に刺激が増えるのでチューニングが難しい印象を受けます。
SHUOER TAPEはどのような音作りがされているのでしょうか。
読者様の購入の参考になれば幸いです。
SHUOER TAPEの仕様について
仕様 |
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Model Number: SHUOER TAPE |
インピーダンス:18Ω |
カラーバリエーション: ブラック |
出力音圧レベル : 104db± 2% db |
プラグタイプ: mmcx |
周波数応答の範囲:20Hz-30kHz |
構成: 静電ドライバーと10mmドライバーのハイブリッド構成 |
SHUOER TAPEのカラーバリエーションは1種類です。
カラーバリエーションはないですが、その分静電ドライバーがこの低価格で楽しめるのだと思います。
値段は13000円です。
販売店はAmazon、Aliexpress等です。
保証は6か月です。
この保証の期間の短さは個人的に多少マイナスです。
SHUOER TAPEの特徴は何といっても静電ドライバーと10mmドライバーのハイブリッド構成のイヤホンだということです。
また、mmcxですのでリケーブルが可能です。
金属筐体で高級感があるのがプラスですね!
SHUOER Tapeの外観等について
購入時の外観、付属品について
SHUOER TAPEは低価格中華イヤホンとは異なり10000円を超えるイヤホンです。
そのため、パッケージやケーブル、その他付属品は低価格中華イヤホンに比べるとはるかに豪華です。
私のサイトのレビューで多い低価格中華イヤホンと比べると、パッケージ付属品が豪華なため、外箱は低価格中華イヤホンよりは多少大きいです。
梱包も非常に丁寧で好感が持てます。
イヤホン本体
イヤーピース2種類×3サイズ
125cmの着脱式高純度6N単晶銅ケーブル
金属製イヤホンケース
説明書類
SHUOER TAPEの同梱物はなかなか豪華です。
特にケーブルの質は低価格中華イヤホンとは思えない質の高さです。
低価格のイヤホンは個人的にケーブルはおまけだと思っているのでこの質の高さは非常に嬉しいです。
また、イヤーピースも素材違いが入っており、ぴったりはまるイヤーピースが見つけられそうです。
さらに、個人的に素晴らしいと思うのは付属の金属ケースです。
金属ケースですので外圧に非常に強く、また、ケース内部にもクッションがつけられているので中のイヤホンの故障の心配は大きく減ります。
通勤、通学にぴったりな持ち運びケースです!
また、金属製ゆえ重さは多少ありますが、サイズも小さくとても持ち運びやすく良い感じです。
購入時の本体の外観について
SHUOER TAPEの筐体はフェイスプレート、シェル、ノズルとすべてが金属製です。
そのため、プラスチック製のイヤホンに比べて耐久力が高く、長く利用できます。
また、外観が非常に綺麗です。
SHUOER TAPEは金属製で、バリなどありません。
また、傷もなく大変きれいな状態です。
バリなどもなくぶつかった痕や塗装剥げもなく非常にきれいな状態です。
本体の大きさはかなり小さめです。
筐体は金属ですがそこまで重くはありません。
また、ノズルは太目ですが長く耳奥まで入り、筐体の形はとても耳にフィットしやすい形をしています。
耳にあたる内側の部分も鋭角ではなく丸みがあるのでアンドロメダやZS5系列のように当たっていたくなるようなことはありません。
そのため、フィット感が良く耳が小さい人でも長時間使用が出来ると思います。
〈 ステム部分について〉
SHUOER TAPEのノズルは引っ掛かりが有ります。
そのため、イヤーピースの落下を気にせず外でも利用できます。
SIMGOT EK3とSIMGOT EM2、SHUOER TAPE、TRI-I3とのサイズ感は写真のような感じです。
SHUOER Tapeの音質について
レビューの前提として
〈エージングについて〉
私は実体験からイヤホンにエージングは必要があると思っています。
〈エージング方法について〉
私のエージング方法は適度な音量で100時間超エージング用音源(オーディオ機器エージング用WAVファイル集の詳細情報 : Vector ソフトを探す!)でエージングし、次に100時間音楽ランダム再生の計200時間超を目安としています。
〈再生機器について〉
WM1A、アンバランス出力、ハイゲイン出力です。
〈高音、中音、低音について〉
高音はシンバル
中音はボーカルやバイオリン・ピアノ
低音はドラム
をイメージしています。
〈イヤーピースについて〉
付属の物は使わないです。
私の良く使うイヤーピースは、OSTRY、スピンフィット、スパイラルドット、コンプライ、SednaEarfitです。
SHUOER TAPEでは主にスピンフィット、SednaEarfitを試しました。
〈私が音質評価でよく使う表現について〉
寒色、暖色 | 音の聞こえ方です。 寒色はクール系、キンキン(金属的な、刺さりの有る)、線の細いイメージです。 暖色はウォーム系、刺さりの少ない線の太いイメージです。 |
派手(明るい、元気)、地味(暗め) | 派手や明るい、元気は、音の押し出しの強さのようなイメージです。 地味はゆったりとした、落ち着きのある、のようなイメージです。 |
フラット、ドンシャリ、かまぼこ | フラットは強調された音域が無い ドンシャリは高音、低音が強調されている かまぼこは中音が強調されている |
刺さる | 特定の音が耳に障る場合です。 |
SHUOER Tapeの音質
〈全体的な出音のバランス〉
SHUOER TAPEは音のバランスとしては中高音の印象が強めな逆ピラミッドバランス傾向の音です。また、高解像度、特に非常に高い分離感でボーカル好きにおススメな寒色傾向なイヤホンです。
出音のバランスは中高音が少し強め、最後に低音という印象の逆ピラミッドバランス傾向の音です。
逆ピラミッドバランスですが、全体的にはっきりとした音のイメージで、低音もしっかりと出ています。ただ、低音は中高音よりは印象が弱いです。
それだけ中高音の印象強めです。
SHUOER TAPEは片耳2ドライバー構成で鋭いの音の印象を受けます。
出音の強さのイメージとしては中音≧高音≧低音のイメージです。
また、高解像度、高い分離感でしっかりときれいに聞こえます。
特に分離感は非常に高く各楽器を非常にきれいに聞き分けられます。
音の傾向としては、音の線は細くクール系で寒色です。
〈高音〉
SHUOER TAPEで中音と同じ程度に音の量を感じる音域です。
しっかりと量も感じられ刺さるギリギリを攻めている音の印象を受けます。
高音はギリギリを攻めているだけありレンジはとても広く超高音もしっかりときれいに聞こえます。
高音はとても印象的で音のレンジも広いので刺さると感じる人もいると思います。ただこの刺さり具合であれば私はイヤーピースで刺さりは抑えられる程度だと感じています。
また、高音は線が細く結構ダイレクトに耳に届く印象です。
量も多くレンジも広いので高音が好きな人にぴったりです。
また、解像度の高さからかなりきれいな高音が出ています。
シンバルなどの刺さりは多少あります。
音の距離としては普通です。
〈中音〉
SHUOER TAPEの中音の量は最も多く感じる音域です。
高音も量が多く刺さり気味で攻めているので印象は強いのですが、量は中音の方が多く感じます。
また、分離感が非常に高くボーカルがとてもきれいにはっきりと聞こえます。
高音、低音もしっかり出ており距離も普通程度なのですが、分離感の高さからはっきりと印象強く聞こえるためかなり綺麗にボーカルがはっきりと聞こえます。
静電型ドライバー搭載なので高音が強いイメージを持って聞きましたが、
は中音が最も印象強く、この機種の利点だと感じます。
また、中音も解像度が高くボーカルの透明感をとても感じます。
距離が近いこと、解像度の高さ、量からボーカル好きにおススメできます。
サ行の刺さりは感じません。
距離は普通です。
〈低音〉
SHUOER TAPEで最も量が少なく印象が少なく聞こえる音域です。
ただ、少ないわけではなく他の音域に比べると相対的に少ないだけでしっかりと聞こえています。
むしろ個人的にこのくらいの量の低音は好みなのでちょうど良いです。
低音の質としてはぼやけずにキレのあるタイトな低音がしっかりと出ています。
低音は他の音域に比べると量は少ないですが、レンジが広く超低音もしっかりと聞こえます。
音の距離は普通です。
〈解像度〉
SHUOER TAPEの解像度は良いです。
全音域しっかりと聞こえ立体感、輪郭がしっかりと聞こえ、全音域おすすめできます。
無音時や小音時の空気感が素晴らしいです。
特に中高音はかなりキレのある音が楽しめます。
低音も膨らみが無いためきれいに聞こえます。
〈分離感・音場〉
SHUOER TAPEの分離感の高さは個人的に最もおすすめできるポイントです。
曲によっては本当にボーカルが直で聞こえるので驚くレベルです。
この価格帯でこのボーカルが聞こえるのは素晴らしいです!
さっぱりクールな音なのでより分離感の高さが際立ちます。
音場は全音域において普通程度ですが、この中高音域の分離感の高さから音場も広く聞こえます。
音数が増えてもかなり個別の楽器を聞き分けられます。
音場は上下よりは左右に広く感じます。
〈音量のとりやすさ〉
音量はとりづらいです。
ハイゲイン32前後で聞いています。
アンプを通して聞いたほうがより良く高低音が聞こえます。
音以外の評価として
〈遮音性(音漏れ)について〉
SHUOER TAPEはDD搭載の機種なので、背面に空気穴があります。
また、デザインなのか表面にも大きく空気穴があります。
そのため、音漏れが非常に大きいです。
よって、通勤・通学用のイヤホンとして使用をおすすめできません。
〈ケーブルについて〉
SHUOER TAPEのケーブルは125cmの着脱式高純度6N単晶銅ケーブルです。
被膜が固く癖も多少あります。
ただ、細めなのでそこまで取り回しづらいという感じはありません。
多少のタッチノイズがあります。
音質は良いですが、持ち運びやすいケーブルとは言えなさそうです。
SHUOER Tapeのまとめ
SHUOER Tapeの特徴
SHUOER Tapeの評価
個人的な価格比のおすすめ度です。
高音 | 5.0 |
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中音 | |
低音 | |
分離感、解像度等 | |
総合評価 | |
SHUOER TAPE音のバランスとしては中高音の印象が強めな逆ピラミッドバランス傾向の音です。また、高解像度、特に非常に高い分離感でボーカル好きにおススメな寒色傾向なイヤホンです。
個人的にIE800が非常に好きなのですが、このSHUOER TAPEを聴いた後だとIE800のボーカルが少しこもって聞こえるほどにボーカルの分離感が良く透明感のある非常に良い印象を受けるイヤホンです。
今年は多数のイヤホンをレビューしましたが、ボーカルだけで言ったらベストと言えるレベルにあります。
音漏れの大きさとプレイヤーのパワーが要求されるところが少しデメリットかもしれませんが、パワーのあるプレイヤを用い室内で聞いてもらえればボーカルの良さが伝えられると思います。
個人的には中高音好きな方にかなりおすすめです。
静電型イヤホンは高音に特徴があるものが多かったですが、SHUOER TAPEは高音もしっかりときれいにチューニングされており、変に強調されすぎたりせずに聞こえます。
私のブログの中では多少お高めですが、この価格帯でも非常におすすめできる良いイヤホンです!
SHUOER社の次の高価格モデルかなり気になります!
では次のイヤホンレビューにて。