NICEHCK F3のエージング前の特徴としては、キレのある逆ピラミッドバランスな出音の寒色イヤホンでした。
エージングによりどのような変化があったのでしょうか。
<レビューの前提として>
〈エージングについて〉
私は実体験からイヤホンにエージングは必要があると思っています。
そのため、イヤホンのレビューはエージング前とエージング後の2記事を上げることにしています。
〈エージング方法について〉
私のエージング方法は適度な音量で100時間超エージング用音源(オーディオ機器エージング用WAVファイル集の詳細情報 : Vector ソフトを探す!)でエージングし、次に100時間音楽ランダム再生の計200時間超を目安としています。
〈再生機器について〉
WM1A、アンバランス出力、ハイゲイン出力です。
〈高音、中音、低音について〉
高音はシンバル
中音はボーカルやバイオリン・ピアノ
低音はドラム
をイメージしています。
〈イヤーピースについて〉
付属の物は使わないです。
私の良く使うイヤーピースは、OSTRY、スピンフィット、スパイラルドット、コンプライです。
NICEHCK F3
<エージング後>
〈全体的な出音〉
NICEHCK F3
出音の強さのイメージとしては高音>中音>低音のイメージです。
出音のバランスは変わっていませんが、エージング前は高音がありすぎるような印象でした。
ただ、エージングによって多少高音が収まりしっかりと中低音も印象が強くなっています。
そのため、他の音域も全体的にはっきりと聞こえるように変化しています。
また、音はかなりキレのあるはっきりとした分かりやすい出音です。
音の傾向としては寒色です。
〈高音〉
高音は全体のバランスからはもっとも量のある音域です。
かなりしっかりと聞こえます。
量がたくさんあることに加えてかなりキレのある出音です。
また、高音は分離感が非常に高く聞こえます。
エージング前は高音域が強すぎて多少バランスが悪かったのですが、エージングにより高音は少し抑えられており多少バランスは改善されました。
ただ、まだ多少シンバルなどの刺さりがあります。
音の距離としては普通程度です。
〈中音〉
中音の量は高音よりは少ないですがかなりしっかりと出ています。
距離もちょうど良い距離感なので聞き取りやすいです。
サ行の刺さりは感じません。
距離は普通程度です。
〈低音〉
エージング後でも低音の量は最も出ていません。
量は少ないですがエージングにより深い低音が出てきています。
ただ、量は少ないので低音を求めてこの機種を買うと外れだと思います。
音の距離は普通です。
〈解像度〉
エージング後でもNICEHCK F3の解像度は高い印象です。
解像度はドライバー数の多さからは高めに感じます。
キレのある出音に聞こえるのは解像度の高いおかげだと感じます。
特にやはり高音の解像度はかなり高いです。
〈分離感〉
分離感もなかなかあります。
音場はそこまで広くはありませんが悪くはありません。
特に高音は相当良いと思います。
〈音場〉
音場は全体的に普通程度です。
そこまで広いとも感じませんが狭いとも感じません。
左右に狭いですが、上下に高い印象です。
〈音量のとりやすさ〉
音量の取りやすさは普通だと思います。
ハイゲイン35前後で聞いています。
<音以外の評価として>
〈遮音性(音漏れ)について〉
NICEHCK F3
そのため、少し音漏れがあります。
ただ、音量自体は少ないため通勤・通学用のイヤホンとして使用をお勧めできます。
〈純正ケーブルについて〉
NICEHCK F3
ただ、多少癖が弱くとても柔らかいです。
柔らかいですが被膜が多少固いので少しタッチノイズはあります。
持ち運びやすいケーブルとは言えなさそうです。
エージング後のまとめとして
NICEHCK F3の向いている人
・くっきりはっきりとした元気な出音が好きな人。
・刺激的な高音が好きな人。
NICEHCK F3の向いていない人
・低音の好きな人。
・ゆったりと音楽を聴きたい人。
NICEHCK F3
エージングによって高音の出音は多少抑えられたと感じます。
また、低音も多少ですが出るようになっています。
さらに、解像度の高さは保たれておりなかなか高音については高いレベルで聞くことができます!
ただ、まだまだ高音が強い印象がかなりありますので高音が苦手な人には合わないと思います。
本当に同じ平面駆動のPlanamic In-Ear Monitorsとは真逆のイヤホンで驚きがありました。
ドライバーはもちろん違うと思うのですが、チューニングやメーカーごとの好みの音が異なるのだな、と非常に強く感じました。
NICEHCK F3は高音が好きな人は大変おすすめ出来るので是非とも一度聞いてもらいたいです!
ではでは次回のレビューにて