エージング前の特徴としては、高解像度、高い分離感を持つフラットな寒色傾向のイヤホンでした。
エージングによりどのような変化があったのでしょうか。
エージング前のBGVP DM7のレビューはこちらから
<レビューの前提として>
〈エージングについて〉
私は実体験からイヤホンにエージングは必要があると思っています。
そのため、レビューの前にエージングをすることにしています。
〈エージング方法について〉
私のエージング方法は100時間超エージング用音源(オーディオ機器エージング用WAVファイル集の詳細情報 : Vector ソフトを探す!)でエージングし、次に100時間音楽ランダム再生の計200時間超を目安としています。
〈再生機器について〉
その都度記載する予定ですが、基本的にはWM1Aです。
今回はWM1A、アンバランス出力、ハイゲイン出力です。
〈高音、中音、低音について〉
高音はシンバル
中音はボーカルやバイオリン・ピアノ
低音はドラム
をイメージしています。
〈イヤーピースについて〉
基本的に付属の物は使わないです。
私の良く使うイヤーピースは、OSTRY、スピンフィット、スパイラルドット、コンプライです。
BGVP DM7では主にスピンフィット、スパイラルドットを試しました。
DM7:(http://dwz.cn/MrcRzcQW)
<エージング後>
〈全体的な出音〉
エージング後の感想としても高解像度、高い分離感を持つフラットな寒色傾向のイヤホンです。
エージングによる各音域のバランスに変化はありません。
出音の強さのイメージとしては中音≧高音=低音のイメージです。
音の傾向としては暖色です。
やはり、DM7はDMSと比べると音の傾向がだいぶ違う印象を受けます。
かなりキレのある音でとても聞きやすい出音になっています。
〈高音〉
高音はしっかり出ています。
高音は伸びも良く、分離感が良いおかげでかなりはっきりと聞こえます。
分離感が高く高音も綺麗にハッキリ出ているのでかなりキレのある高音が聞こえます。
シンバルなどの刺さりはありません。
音の距離としては普通です。
〈中音〉
中音の量は曲によっては最も出ているように聞こえます。
DM7も距離の近さと量、分離感の高さからボーカル好きな方にお勧めできます!
中音はかなり量と質の高い出音です。
サ行の刺さりは感じません。
距離は近めから普通程度です。
〈低音〉
低音も他の音域に比べると多少量は少なく感じますが、そこまでの違いはなくしっかりと出ています。
また、BAのみの機種ですが、深い低音もきちんと出ています。
ただ、DMSに比べると深い低音の量は少ないです。
低音はぼやけておらずハッキリとした低音が出ています。
音の距離は普通です。
〈解像度〉
解像度はドライバー数の多さからかかなり高解像度です。
私は特に高音のシンバルのキレのある音やギターのストリングスの音が綺麗に聞こえるところがかなり好みです。
低価格機種と異なるのはこの解像度の部分だと感じます。
解像度はかなり感覚的なものだと思っていますが、高いと感じていたCCA-C10等と同じ曲を比較するとその表現にはかなりの差があると感じます。
また、ぼわついた音ではなくキレのある出音なこともこの高解像度感を高めている要因だと感じます。
〈分離感〉
DM7は分離感がかなり高いです。
DM7もDMSと同様に音場はそこまで広くはないですが、しっかり各音域が被らずに聞こえます。
ボアが4つあるのでその効果もあるのかもしれません。
解像度の高さとこの分離感の高さが本当にDM7の強みだと感じます。
〈音場〉
音場は普通です。
エージング前は曲によっては狭めな印象を受ける時もありましたが、多少広くなったように感じました。
おそらく高音が多少遠く感じることがあるためです。
また、分離感が高いので各音域の被りなどはなくそれぞれの音をしっかりと聞くことができます。
〈音量のとりやすさ〉
音量は取りやすいと思います。
WM1Aだとハイゲイン22前後で聞いています。
<音以外の評価として>
〈遮音性(音漏れ)について〉
BAのみの機種なのでDD用の空気穴がありません。
しかし、音漏れが少しあります。
ただその音量は小さいため、通勤・通学用のイヤホンとして使用をお勧めできます。
〈純正ケーブルについて〉
個人的にとても気に入っているのはこのケーブルです!
ケーブルはFURUTECHの8コアPCOCC単結晶銅及び銀メッキ線で構成されています。
多少他のイヤホン付属ケーブルに比べると太目ですがかなり柔らかく取り回しやすいです。
ケーブルまで綺麗に作られていているのは好印象です。
ただ、タッチノイズはあります。
そのため、持ち運びはしづらいケーブルです。
エージング後のまとめとして
BGVP DM7の向いている人
・高分離感、高解像度な音が好きな人。
・中高音が強めな音の好きな人。
BGVP DM7の向いていない人
BGVP DM7は高解像度、高い分離感を持つフラットな寒色傾向のイヤホンです。
中高音の音が素晴らしく、高解像度高分離感のとてもきれいな出音が楽しめます。
BGVP DM7とDMSとの音の違いがとてもはっきりしているのも驚きです。
BGVP DM7は中高音重視、DMSは中低音重視のイヤホンだといえます。
DM7とDMSは個性がハッキリしているので好みの音域によって使い分けもできます。
また、上述しなかった機能面のメリットはmmcxがかなり硬く安定感がある(クルクル回らないため)ことは個人的にプラスです!
多少デメリットを言えば、DMGと異なりノズルの交換ができないことは楽しみが減りました。
ただ、ギミックは減っても出音の方向性はDMGとは異なっているので使い分けができます。
BGVP社さんのイヤホンは今後も大注目です。
ではでは次回のレビューにて
DM7:(http://dwz.cn/MrcRzcQW)