TRN社から販売されているTRN-V80をレビューしたいと思います。
TRN社から出ている2BA+2DDイヤホンTRN-V10のレビューは
です。
一般人ユーザーのレビューなので参考程度にしてください。
読者様の購入の参考になれば幸いです。
前提として
この機種はTRN社のV60の後継機種で、V10以来の2BA+2DDのイヤホンです。
TRN社の初のフル金属筐体の新発売イヤホンです。
音の傾向は2BA+2DDのV10に似たイヤホンになっていると思います。
私が購入したのは発売直後の今年の7月でした。
そのため、私のV80は初期型だと思います。
外観等について
〈筐体について〉
V80はフル金属製です。
TRN社のイヤホンなので筐体はバリや継ぎ目の隙間等も無く大変丁寧に作られています。
作りに関してはTRN社は本当にキレイです。
ただ、TRN社が初めて他機種のイヤホンの筐体を真似ているところは残念です。
以下、左からTRN-V80、V10、ES4となっています。
筐体の大きさは比較した筐体の中で最も小さいです。
今まで購入してきた中華イヤホンの中でも3番以内に入る小ささだと思います。
筐体は薄めで、ノズルは多少長めです。
ただ、ノズルの太さは中程度です。
そのため、耳が小さい人でも長時間使用出来ると思います。
私は長時間使用が出来ます。
〈ステム部分について〉
V80は引っ掛かりが有ります。
そのため、外での使用も安心できますね。
〈カラーバリエーション〉
ブルー、ブラックです。
今回はブラックモデルを購入しました。
〈購入先・販売元〉
私の購入先はAliExpressのNiceHCK Audio Storeです。
値段は現在Amazonでは7000円前後です。
販売店はNiceHCK、Wooeasy、Kinboofi等が大手だと思います。
保証は一年です。
Twitterをやっている方であれば、NiceHCK Audio Storeのアカウント@hckexinをフォローしてDMを送るとTwitter割が適用できます。
〈外観等〉
箱のデザインはとてもシンプルで白を基調としてとてもおしゃれです。
今までのTRN社のデザイン通りイヤホンの絵が描かれています。
〈イヤホンの仕様〉
2BA+2DDの4ドライバモデルです。
再生帯域7-40000Hz
プラグタイプは2pinで0.75mmです。2pinは0.78mmもあるので注意です。
〈パッケージ付属品〉
ケーブル、イヤーピース三種類(S、M、L)、説明書、保証書と大変シンプルです。
今回初めて合格証が入っていてびっくりしました(笑)
音質について
<レビューの前提として>
〈エージングについて〉
私は実体験からイヤホンにエージングは必要があると思っています。
そのため、レビューの前にエージングをすることにしています。
一応エージング前のレビューもあげていきますのでよろしくお願いします。
〈エージング方法について〉
私のエージング方法は100時間超エージング用音源(オーディオ機器エージング用WAVファイル集の詳細情報 : Vector ソフトを探す!)でエージングし、次に100時間音楽ランダム再生の計200時間超を目安としています。
〈再生機器について〉
その都度記載する予定ですが、基本的にはWM1Aです。
今回はWM1A、アンバランス出力、ハイゲイン出力です。
〈高音、中音、低音について〉
高音はシンバル
中音はボーカルやバイオリン・ピアノ
低音はドラム
をイメージしています。
〈イヤーピースについて〉
基本的に付属の物は使わないです。
私の良く使うイヤーピースは、OSTRY、スピンフィット、スパイラルドット、コンプライです。
TRN-V80では主にスピンフィット、スパイラルドットを試しました。
<開封直後>
〈全体的な出音〉
ピラミッドバランスなイヤホンです。
ただ、高音もはっきりしています。
低音が結構強めです。
出音の強さのイメージとしては低音>中音≧高音のイメージです。
全体的に音が強めにはっきり出ています。
未エージング状態の出音はなかなか好印象です。
音の傾向としては寒色です。
RN-QT3と同様とてもクールな印象です。
低音が好きな人にはぴったりだなと思います。
〈高音〉
高音ははっきりとしていて綺麗に出ています。
刺さりはありません。
低音と中音が強いのですが、高音も出ています。
〈中音〉
ボーカルは距離としては近めな感じで出ています。
そのため、きれいにはっきりと聞こえます。
サ行の刺さりは有りません。
男性ボーカルの方が良い印象を受けました。
〈低音〉
低音は量が有ります。
最近聞いた中華イヤホンの中で一番あると思います。
低音が支配的ですが、他の音をマスクしているわけではなくバランスもとれています。
ぼわっとしている低音ではなくキレのある低音です。
〈解像度〉
解像度は相当高いという印象です。
ZS10に並ぶかそれ以上かもしれません。
エージング後に期待です。
〈分離感〉
楽器と楽器の分離感は高めです。
低音と高音の分離感がとても印象的です。
〈音場〉
音場は普通です。
ボーカルと低音が近めです。
〈音量のとりやすさ〉
音量は取りやすいです。
音の取りやすいZS6と同じ音量で同じ程度の音が出ていると思います。
ハイゲイン35~37で聞いています。
<エージング後>
〈全体的な出音〉
エージング後はエージング前の印象とは真逆な逆ピラミッドバランスな音です。
高音の強さが心地良いサウンドです。
エージング前の低音はどこに置いてきたのか、というくらい低音の印象が弱くなりました。
出音のバランスとしては高音>中音≧低音です。
音は寒色でクール系です。
〈高音〉
高音はもっとも出ていると感じます。
キラキラ感がかなりあります。
量が多めですが刺さりは全くありません。
高音の距離自体は遠めなので音場の広さに貢献していると思います。
〈中音〉
中音の量は高音には負けますが、印象は強いです。
サ行の刺さりはありません。
中音の距離としては普通程度です。
ボーカルははっきりと良く聞こえます。
ただ、とても近いボーカルが好みの人にとってはオススメできません。
〈低音〉
低音は他の音域が強いので相対的に量は少なく感じます。
ただ、低音は無いということではなく、曲によってはかなり出ています。
曲によっては高音>低音≧中音というバランスにも聞こえます。
低音はぼわついている低音ではなくはっきりキレのある低音です。
量は少ないですが、深い低音も出ているので好印象で。
〈解像度〉
解像度は4ドライバーにしては高めだと思います。
特に高音と低音がきれいに聞こえます。
この機種の特徴の高音は量の多さと解像度の高さによるものだと思います。
〈分離感〉
分離感は良いです。
特定の音域同士が被っているということは無いです。
楽器と楽器の音の違い、左右に音が分かれたときもわかりやすく聞こえます。
〈音場〉
この機種の特徴は広めの音場だと思います。
TRN-V80は表・裏面ともに空気穴が多めなので、この空気穴が音場の広さに貢献していると思います。
高音が量は多いですが遠めなのでちょうどよいバランスだと思います。
これまでの経験上、キレのある音だと残響音は少なめな印象ですが、この機種は多めです。
特に中高音の伸びが良いです。
〈音量のとりやすさ〉
音量の取りやすいイヤホンに比べると多少音量を上げる必要があります。
携帯でも試してみましたが、同じく多少音量を上げる必要がありました。
具体的に私はWM1Aでハイゲイン40前後で聴いています。
多くのパワーが必要なわけではないため、携帯電話で聞いている人でもオススメです。
<音以外の評価として>
〈ケーブルについて〉
KZ社のケーブルよりは質が良いです。
そこまで、タッチノイズはありません。
ただ、個人的にはI字型プラグなのが私は残念です。
リケーブルをするならば、高音が刺激的なので銅系のケーブルがお勧めです。
刺激的な高音を多少和らげ他の音域を太くできます(一般的にです。)。
また、きしめんケーブルは刺さらないのでお勧めしません!
〈遮音性(音漏れ)について
筐体の表面に3つ空気穴があります。
また、裏面にも1つ空気穴があります。
そのため、ZS6等と同じ程度の音漏れがあります。
なので、通勤・通学用のイヤホンとして向いていないと思います。
まとめとして
TRN-V80のメリットとしては、いちばんはやはり特徴的な高音です。
刺さるギリギリで相当刺激的な高音が聴けます。
私は高音が好きなので、この機種の高音は好みです。
また、音場の広さ、解像度の高さや金属筐体であることはメリットです。
デメリットとしては音に関しては無く、ノズルの長さから耳からはみ出る点、音漏れの大きさ、デザインがパクリな点です。
<おすすめできる人>
・高音の派手な刺激的なイヤホンを求めている人。高音好きな人にはぴったり!
・高解像度のイヤホンを求めている人。
・音場の広いイヤホンを求めている人。
<おすすめできない人>
・ボーカルのとても近いボーカルホン、低音が強すぎるくらいのイヤホンが欲しい人。
・音漏れの少ない通勤、通学等で使用するイヤホンを求めている人。
派手目なわかりやすい音、音場の広い高解像度な中華イヤホンを求めている人にお勧めできるイヤホンです。
TRN-V80はTRN-V10の高音を少し抑えた、良いヴァージョンアップモデルだと思います。
デザインがパクリでなければもっとおススメ出来るので次回作はなるべく似ているデザインでないことを希望します(笑)
ではでは次回のレビューにて