SEMKARCH SKC-CNT1のエージング前の特徴としては、各音の分離感の高めな全音域の音がしっかり聞こえるフラットな出音の寒色イヤホンでした。
エージングによりどのような変化があったのでしょうか。
<レビューの前提として>
〈エージングについて〉
私は実体験からイヤホンにエージングは必要があると思っています。
そのため、イヤホンのレビューはエージング前とエージング後の2記事を上げることにしています。
〈エージング方法について〉
私のエージング方法は適度な音量で100時間超エージング用音源(オーディオ機器エージング用WAVファイル集の詳細情報 : Vector ソフトを探す!)でエージングし、次に100時間音楽ランダム再生の計200時間超を目安としています。
〈再生機器について〉
WM1A、アンバランス出力、ハイゲイン出力です。
〈高音、中音、低音について〉
高音はシンバル
中音はボーカルやバイオリン・ピアノ
低音はドラム
をイメージしています。
〈イヤーピースについて〉
付属の物は使わないです。
私の良く使うイヤーピースは、OSTRY、スピンフィット、スパイラルドット、コンプライです。
SEMKARCH SKC-CNT1
<エージング後>
〈全体的な出音〉
SEMKARCH SKC-CNT1
エージングによる出音の強さの印象の変化は特にありません。
ただ、多少曲によっては中音の印象が強い時があります。
出音の強さのイメージとしては中音≧低音=高音のイメージです。
音の傾向としては寒色傾向です。
音場は狭めですが、音の分離感が高くとても聞きやすい音です。
黒ノズルでの感想です。
〈高音〉
各音域に量の差はほとんどありません。
高音の量は出ており、高音の高い音もしっかりと聞こえます。
シンバルなどの刺さりはありません。
音の距離としては普通程度です。
〈中音〉
各音域に量の差はほとんどありません。
ただ曲によっては最も出ていると感じます。
距離もちょうど良い距離感なので聞き取りやすいです。
サ行の刺さりは感じません。
距離は多少近めから普通程度です。
〈低音〉
各音域に量の差はほとんどありません。
低音も量はしっかりと出ています。
深い低音も量は少ないですがしっかりと出ています。
エージング前に感じていた低音のぼやけは取れたと思います。
音の距離は近めから普通程度です。
〈解像度〉
解像度は1ドライバーにしては高く感じます。
とても聞き取りやすいです。
特に高音は出音の強さに加えて解像度が高く聞こえSEMKARCH SKC-CNT1
〈分離感〉
エージング前も分離感が良い印象でしたが、エージング後でもその印象は変わりません。
SEMKARCH SKC-CNT1
かなり、しっかりと各音が聞き分けられる印象です。
〈音場〉
音場は全体的に狭いです。
左右はそこまで狭くはないのですが、上下が狭い印象を受けます。
ただ、この音場と出音の強さからとてもノリ良く音楽を聴けます!
〈音量のとりやすさ〉
音量の取りやすさはとりやすいと思います。
ハイゲイン23前後で聞いています。
<音以外の評価として>
〈遮音性(音漏れ)について〉
SEMKARCH SKC-CNT1
そのため、音漏れがあります。
通勤・通学用のイヤホンとして使用をお勧めできません。
〈純正ケーブルについて〉
SEMKARCH SKC-CNT1
ただ、多少癖が強めで柔らかさも普通程度です。
耳掛け部分の被膜も硬くタッチノイズはあります。
持ち運びやすいケーブルとは言えなさそうです。
エージング後のまとめとして
SKC-CNT1の向いている人
・くっきりはっきりとした元気な出音が好きな人。
・ロックなど高低音のはっきりした音楽が好きな人。
SKC-CNT1の向いていない人
・ゆったりと音楽を聞きたい人。
SEMKARCH SKC-CNT1
エージングによる変化はそこまでありません。
ただ、低音のぼやけが改善され、音場も多少広くなった印象を受けたのはかなりのプラスだと思います。
また、エージング前から解像度が1DDにしては高めで分離感が高めなのでかなり綺麗な音が聞こえます。
さらに、筐体の小ささとノズルの細さから個人的には装着感が良いです。
もっとも、元気な音過ぎて多少聞き疲れしやすい音なのと、音漏れが大きい点はデメリットです。
音がハッキリしていて明るい出音なのでロック等の明るい傾向の音楽を聴く方におすすめです!
このレベルのイヤホンがなぜ4000円台まで急に値下がりをしたのか本当に謎です。
価格を踏まえてもハイコスパなかなりおススメできるイヤホンです!
ではでは次回のレビューにて