Fiio社から販売されているF9をレビューしたいと思います。
LZ社から出た同じドライバー数の2BA+1DDイヤホンLZ-A4のレビューは
です。
一般人ユーザーのレビューなので参考程度にしてください。
読者様の購入の参考になれば幸いです。
前提として
Fiio F9は2BA+1DDのハイブリッドイヤホンです。
FiioはDAPのメーカーとして知っていましたが、イヤホンは正直興味がありませんでした。
そのため、イーイヤホンに行った際にはあまり期待せずに試聴したのですが、とても良かったので購入してしまいました(笑)
私が購入したのは今年の3月でした。
外観等について
〈筐体について〉
筐体はフェイスプレートもシェル部分も金属です。
バリや継ぎ目の隙間等も無く大変丁寧に作られています。
Fiio社のイヤホンは初めて購入しましたがレベルが高いです。
写真は左から
Fiio F9、V60、V20となっています。
筐体の大きさは小さ目です。
横に長いですが、縦には短いです。
筐体の厚みは普通程度で、ノズルは短めです。
ノズルは太くないです。
そのため、耳が小さい人も長時間使用は出来ると思います。
私は長時間使用が出来ます。
〈ステム部分について〉
Fiio F9は引っ掛かりが有ります。
そのため、外での使用をお勧め出来ます。
〈カラーバリエーション〉
レッド、ブラックがあります。
今回はブラックモデルを購入しました。
〈購入先・販売元〉
私の購入先はe-イヤホンです。
値段は現在Amazonでは12000円前後です。
保証は一年です。
〈外観等〉
箱のデザインは黒を基調としています。
〈イヤホンの仕様〉
2BA+1DDの3ドライバモデルです。
再生帯域15-40000Hz
プラグタイプはmmcxモデルです。
〈パッケージ付属品〉
ケーブル二種類、イヤーピース2種類×3サイズ(S、M、L)、説明書、持ち運び用ケースです。
付属品は多めです。
音質について
<レビューの前提として>
〈エージングについて〉
私は実体験からイヤホンにエージングは必要があると思っています。
そのため、レビューの前にエージングをすることにしています。
一応エージング前のレビューもあげていきますのでよろしくお願いします。
〈エージング方法について〉
私のエージング方法は100時間超エージング用音源(オーディオ機器エージング用WAVファイル集の詳細情報 : Vector ソフトを探す!)でエージングし、次に100時間音楽ランダム再生の計200時間超を目安としています。
〈再生機器について〉
その都度記載する予定ですが、基本的にはWM1Aです。
今回はWM1A、アンバランス出力、ハイゲイン出力です。
〈高音、中音、低音について〉
高音はシンバル
中音はボーカルやバイオリン・ピアノ
低音はドラム
をイメージしています。
〈イヤーピースについて〉
基本的に付属の物は使わないです。
私の良く使うイヤーピースは、OSTRY、スピンフィット、スパイラルドット、コンプライです。
SERIES 2では主にスピンフィット、スパイラルドットを試しました。
<開封直後>
〈全体的な出音〉
一聴目の感想としてはフラットに近いの弱ドンシャリなイヤホンです。
高音域が最も目立ち、次に低音域と中音域ですが、曲によっては中音と低音はほぼ一緒、という印象です。
出音の強さのイメージとしては高音≧低音≧中音のイメージです。
エージング前ですが、相当レベルの高い音です。
音の傾向としては寒色です。
特に高音のバランスと再現度、音場の広さは価格を遥かに超えてるとさえ思います。
〈高音〉
高音は三つの音域のうちで最も出ていると感じられます。
高音は派手さがわかりやすいです。
かなりシンバルが印象強く聞こえます。
しかし、刺さりはありません。
バランスが素晴らしいです。
〈中音〉
中音は三つの音域では最も出ていません。
ただ、曲によっては低音よりも出ているという印象があります。
サ行の刺さりはありません。
距離としては普通程度なので、近くはありません。
〈低音〉
低音は結構主張強めです。
低音はただ強いだけではなく深い低音もきちんと聞こえます。
低音の質としてはボンボンしているわけではなくキレのある低音です。
〈解像度〉
解像度は相当高いと感じます。
各音域それぞれ解像度が高く、特に解像度が低いと思える音域はないです。
〈分離感〉
音場が広いため楽器と楽器の分離感は高めです。
残響音は普通程度です。
〈音場〉
音場は広めです。
〈音量のとりやすさ〉
音量は多少取りづらいです。
ハイゲイン40前後で聞いています。
<エージング後>
〈全体的な出音〉
一聴目の感想としてはエージング前と同じくフラットに近い弱ドンシャリなイヤホンです。
高音域が最も目立ち、次に低音域と中音域ですが、曲によっては中音と低音はほぼ一緒、という印象です。
出音の強さのイメージとしては高音≧低音≧中音のイメージです。
エージング前後で音の印象は変わりはありません。
相当レベルの高い音です。
音の傾向としては寒色です。
特に高音のバランスと再現度、分離感と音の定位は価格を遥かに超えてるとさえ思います。
〈高音〉
高音はしっかりと出ています。
高音特有のキラキラ感がかなりあります。
高音が大変強い印象ですが、高音の刺さりは全く無いです。
刺さるギリギリで調整しているという感じです。
また、音の鳴る位置はかなり遠めです。
〈中音〉
中音も量としてははっきり出ています。
楽曲によっては最も聞こえるものがあります。
サ行の刺さりはありません。
とても透明感がある、クリアな感じです。
中音の距離はエージング前よりも遠くなっており普通より遠めとなっています。
〈低音〉
低音もはっきりとなっており強めといえます。
ロックなどは相当鳴っている曲があります。
ぼわぼわなっておらず、クール系の低音です。
低音も距離が遠めです。
深い低音もしっかりと出ています。
〈解像度〉
解像度はドライバー数に比べてかなり高めだと思います。
音の消え際や弱めの音でもきちんと聞こえます。
特に高音が素晴らしいです。
〈分離感〉
私が思うFiio F9の特徴は分離感の良さです。
左右で分かれて聞こえる曲やたくさんの音が出ている曲でもそれぞれの音がわかります。
また、音場の広さも相まって楽器の数が多い曲もきちんと聞き分けることができます。
〈音場〉
また、音場の広さもこのFiio F9の特徴だと感じました。
全体的に遠くに聞こえます。
高音・低音に比べると中音は近めに聞こえますが、他の機種と比べると遠めです。
音場が広いため、分離感と定位の良さが際立ちます。
〈音量のとりやすさ〉
音量はエージング前と同様多少取りづらいイヤホンです。
携帯でも試してみましたが、携帯でも同様にいつもより一つ音量を上げる必要がありました。
具体的に私はWM1Aでハイゲイン40前後で聴いています。
いつも聞いている音量より上げる音量が一つで済むので携帯電話で聞いている人でもオススメです。
<音以外の評価として>
〈ケーブルについて〉
ケーブルはかなりクオリティが高いと思います。
多少ゴムゴムしていますが特にくっつきやすいということはありませんでした。
音質も付属品にしては相当高いです。
価格が多少高いのも頷けます。
また、ケーブルをまとめるものが付属しているのは持ち運びやすく重宝します。
〈遮音性(音漏れ)について〉
筐体の裏面に2か所空気穴があります。
そのため、音漏れはあります。
ただ、漏れ方はそこまで大きくなく通勤・通学用のイヤホンとしても使えます。
まとめとして
SERIES 2のメリットとしては、音場の広さと定位、分離感の良さです。
音のバランスも良く万人受けするようなモデルだと思います。
また、筐体も小さく個人的には装着感が良いです。
デメリットとしては、音場の広さゆえボーカルの好きな人には向いていないというくらいです。
最近当たりイヤホンばかりですが、その中でもFiio F9は相当好みです。
<おすすめできる人>
・音場の広さ、定位・分離感の高いイヤホンを求めている人。
<おすすめできない人>
・ボーカルホンを求めている人。
Fiio社のイヤホンを初めて購入し聞きましたが、このF9も価格から想像できないほど良い音が出ています。
次のモデルや新しいハイエンドモデルも出ているので試聴したいな、と感じました。
低価格中華イヤホンから卒業を検討している人に是非とも聞いてみてもらいたいイヤホンです。
KZやTRNに比べるとお高めですが、Fiio社は今後も楽しめそうなメーカーだと思います。
ではでは次回のレビューにて