KZ社から販売されているES4をレビューしたいと思います。
同じシェルのKZ社から出ている多ドライヤホンZS10のレビューは
です。
一般人ユーザーのレビューなので参考程度にしてください。
読者様の購入の参考になれば幸いです。
前提として
この機種は_KZ社のZS10の次に発売されました。
そのためか音の傾向がZS10に非常に似たイヤホンとなっています。
外観もそっくりというかほぼ一緒です。
1BA+1DDのモデルです。
私が購入したのは発売直後の4月でした。
そのため、初期型なので現在は多少仕様が異なっているかもしれません。
ご了承ください。
外観等について
〈筐体について〉
ES4はプラスチック製ですがバリや継ぎ目の隙間等も無く大変丁寧に作られています。
作りに関してはKZ社は本当にキレイです。
以下、左からZS10、ES4、ZS5となっています。
筐体の大きさはZS10よりも小さいです。
ES4はZS5、6との比較写真の通り筐体は少し薄めですが、大きさはほぼ同じです。
私は耳が小さめなので私の耳からは少しはみ出ます。
また、ノズルの長さはZS10とほぼ同じで太さも同程度です。
そのため、耳の小さい方ならば少し耳からはみ出る+長時間使用は耳が痛いと思います。
私には長時間使用が多少難しいです。
ZS5とZS10、ES4の筐体のサイズを比較するとサイズ感が分かりやすいですね。
〈ステム部分について〉
ES4は引っ掛かりが有ります。
〈カラーバリエーション〉
ブラック、シアン、グリーンです。
今回はブラックモデルを購入しました。
〈購入先・販売元〉
私の購入先はAliExpressのNiceHCK Audio Storeです。
値段は現在Amazonでは7000円前後です。
販売店はNiceHCK、Wooeasy、Kinboofi等が大手だと思います。
保証は一年です。
Twitterをやっている方であれば、NiceHCK Audio Storeのアカウント@hckexinをフォローしてDMを送るとTwitter割が適用できます。
〈外観等〉
箱のデザインはとてもシンプルで白を基調としてとてもおしゃれです。
今までのデザイン通りイヤホンの絵が描かれています。
〈イヤホンの仕様〉
1BA+1DDの2ドライバモデルです。
再生帯域20-40000Hz
プラグタイプは2pinで0.75mmです。
2pinは0.78mmもあるので注意です。
〈パッケージ付属品〉
ケーブル、イヤーピース三種類(S、M、L)、説明書、保証書と大変シンプルです。
音質について
<レビューの前提として>
〈エージングについて〉
私は実体験からイヤホンにエージングは必要があると思っています。
そのため、レビューの前にエージングをすることにしています。
一応エージング前のレビューもあげていきますのでよろしくお願いします。
〈エージング方法について〉
私のエージング方法は100時間超エージング用音源(オーディオ機器エージング用WAVファイル集の詳細情報 : Vector ソフトを探す!)でエージングし、次に100時間音楽ランダム再生の計200時間超を目安としています。
〈再生機器について〉
その都度記載する予定ですが、基本的にはWM1Aです。
今回はWM1A、アンバランス出力、ハイゲイン出力です。
〈高音、中音、低音について〉
高音はシンバル
中音はボーカルやバイオリン・ピアノ
低音はドラム
をイメージしています。
〈イヤーピースについて〉
基本的に付属の物は使わないです。
私の良く使うイヤーピースは、OSTRY、スピンフィット、スパイラルドット、コンプライです。
ES4では主にスピンフィット、スパイラルドットを試しました。
<開封直後>
〈全体的な出音〉
一聴目の感想としては弱ドンシャリ傾向のイヤホンです。
音はドンシャリなため派手なわかりやすい音です。
出音の強さのイメージとしては低音≧高音>中音のイメージです。
暖色傾向だと思います。
ただ、ZS10と同じでいつもキレキレなKZとは異なりKZっぽくない感じで聞いた瞬間びっくりしました。
〈高音〉
高音は目立ちますが刺さりはありません。
KZではありますがZS6をイメージされると異なると思います。
切れのある高音ではないです。
〈中音〉
ボーカルは距離としては近め、量は中程度出ています。
高音、低音と比べると全体的に小さめの音量です。
サ行の刺さりもありません。
〈低音〉
低音は強め。
量に対しては少しぼわっとしている印象。
〈解像度〉
解像度はドライバ数相当にあると思います。
〈分離感〉
楽器と楽器の分離感は高めですね。
残響音は少なめな印象です。
〈音場〉
音場は普通だと思います。
〈音量のとりやすさ〉
音量は取りやすいです。
ZS5、6と同じ音量です。
音量はハイゲイン35~37。
<エージング後>
〈全体的な出音〉
全体的な出音はエージング前と変化してピラミッドバランス傾向な音です。
音は暖色です。
キレキレキンキンなクール一色というZS5、6と比べると暖色とはっきり言えそうです。
感想としてはZS10に似た傾向の音です。
出音の強さのイメージは低音>中音≧高音という感じです。
〈高音〉
高音は中音と同じくらい出ていますが低音ほどは出ていません。
キラキラ感はかなりあります。
そのため、ドンシャリホンという方もいるかと思います。
高音域に関してはさすがKZという感じですね。
また、刺さりはまったくありません。
ZS10と同じ程度の音量で聞いてみてもほとんど出ている量の差はありません。
〈中音〉
ボーカルはとても近い、と言う感じではありません。
ただ、遠くもありませんのでちょうどいい距離です。
ZS10よりも多少近いという感じです。
耳元で鳴っている感じではありません。
そのため、とても近いボーカルが好みの人にとってはオススメできません。
音の距離、強さのバランスは非常に良いと思います。
サ行の刺さりはありません。
〈低音〉
ES4の特徴はこの低音です。
低音は3つの音の中では最も強いです。
ただ、とても強い、というわけではなくバランスの中で強いだけで低音ホンを求めている人には満足させられないと思います。
キレキレな低音ではないですがもわっともしていないです。
少し濃いめ、または暖色傾向だな、と感じるのはこの低音のおかげだと思います。
ドラムのドンッという音がずしりと来ます。
ZS10と比較して最も違うと感じるのはこの低音です。
ZS10の低音はES4ほどは出ていません。
〈解像度〉
解像度は高音域、低音域は並程度だと思います。
中音域は並程度より少し落ちるかな、と思います。
ただ、これは悪いというわけではありませんし聞き比べてようやくわかる程度なので相当レベルは高いと思います。
〈分離感〉
分離感も並程度です。
音場が近いためからかそう感じます。
〈音場〉
音場は近めです。
縦にも横にも近めです。
残響音は少なめです。
ZS10と比べると音場も異なります。
〈音量のとりやすさ〉
ZS10よりも音量は取りやすくZS5、6と同じ程度の大きさが出てるな、と感じます。
持ち歩きを数日してみましたが、携帯でも比較的上げなくても良かったので音量はとりやすい方だと思います。
具体的に私はWM1Aでハイゲイン31前後で聴いています。
携帯電話で聞いている人でもオススメです。
音以外の評価として
〈ケーブルについて〉
ケーブルはZS10と同じ物です。
ケーブルのクオリティはZS5、6よりも良いとは思います。
それはケーブルの皮膜が変更されており、ケーブルとケーブルがくっつきづらい素材に変わっているからです。
ただ、あまり音の良い線材とは言えないのは同じです。
また、ZS10のケーブルはZS5、6と変わらず良く絡まります。
さらに、タッチノイズは多少あります。
リケーブルをするならばコスパの面できしめんケーブルがオススメです。
ES4はZS5、6と2pin端子の形が少し異なっており、ZS5、6と別仕様のきしめんケーブルが売られています。
ただ、それぞれ2pinの径が0.75mmなのは同じなので刺さります。
また、プラスマイナスも同じため逆位相にもなりません。
そのため、私はZS5、6用のきしめんケーブルを刺しています。
下の写真は実際にZS5、6用のケーブルをZS4に刺したところです。
少し隙間が空きますが、そこまで違和感はないと思います。
〈遮音性(音漏れ)について〉
高いレベルで漏れていません。
ダイナミックドライバ用の空気穴は筐体内側にあります。
DD用の空気穴が2つありますがほぼ漏れていません。
音漏れはZS5と同程度に漏れてません。
そのため、通勤・通学用のイヤホンとして向いていると思います。
まとめとして
音のバランスからZS10の正当廉価版機と言えると思います。
ZS5、6と音を比べると音のバランスが全然違うモデルなのでこれらが苦手だった人に聞いてもらいたいな、と思います。
ただ、筐体は小さめですがノズルは太目なので、耳の穴が小さい人の長時間使用には向いていないです。
解像度も価格の割には良いなので、ES4を聞いて音が好みならばZS10にステップアップするための入門機に最適だと思います。
音のバランスとしては万人受けするモデルだと思います。
おすすめできる人
・出音のバランスの良いイヤホンを求めている人。中低音好きな人にはぴったり!
・ZS10を試したいけど少し価格に躊躇してる人。
・携帯電話等の付属イヤホンから脱却したい人 。
・音漏れの少ない通勤用イヤホンを求めている人。
おすすめできない人
・派手なドンシャリイヤホンが欲しい人。
・耳元で聞こえるようなボーカルホンが欲しい人。
・高解像度なイヤホンを探している人。
・耳穴の小さい人で長時間音楽を聞こうと考えている人
ZS5、6のドンシャリでKZ社の音作りが苦手だ、と感じた人に是非とも聞いてもらいたいです。
ZS10を聞きたいけども価格で躊躇しているという人はES4を聞いてイメージが掴めるので是非とも聞いてみてほしいです。
ではでは次回のレビューにて