エージング前の特徴としては、一音一音の線の細めなキレのある逆ピラミッド傾向な寒色のイヤホンでした。
エージングによりどのような変化があったのでしょうか。
エージング前のTRIPOWIN TP10のレビューはこちらから
<レビューの前提として>
〈エージングについて〉
私は実体験からイヤホンにエージングは必要があると思っています。
そのため、レビューの前にエージングをすることにしています。
〈エージング方法について〉
私のエージング方法は100時間超エージング用音源(オーディオ機器エージング用WAVファイル集の詳細情報 : Vector ソフトを探す!)でエージングし、次に100時間音楽ランダム再生の計200時間超を目安としています。
〈再生機器について〉
その都度記載する予定ですが、基本的にはWM1Aです。
今回はWM1A、アンバランス出力、ハイゲイン出力です。
〈高音、中音、低音について〉
高音はシンバル
中音はボーカルやバイオリン・ピアノ
低音はドラム
をイメージしています。
〈イヤーピースについて〉
基本的に付属の物は使わないです。
私の良く使うイヤーピースは、OSTRY、スピンフィット、スパイラルドット、コンプライです。
TRIPOWIN TP10では主にスピンフィット、スパイラルドットを試しました。
<エージング後>
〈全体的な出音〉
エージング後の感想としても一音一音の線の細めなキレのある中高音重視な寒色のイヤホンです。
エージングにより中音が少し出てきた印象です。
出音の強さのイメージとしては高音≧中音>低音のイメージです。
音の傾向としては寒色です。
やはり、キレのあるクールな出音です。
〈高音〉
高音はかなりしっかり出ています。
刺激的な強さ、質の高音となっています。
エージング前に刺さった曲と同じ曲で聞きましたが、シンバルなどの刺さりはあります。
音の距離としては普通です。
量はありますが、多少まとまりのない印象を受けます。
〈中音〉
中音の量は曲によっては最も出ているように聞こえます。
中音は量もあり、はっきりと聞き取りやすいです。
サ行の刺さりは多少感じます。
距離は近めから普通程度です。
〈低音〉
低音も他の音域に比べると量は少ないですがしっかりと出ています。
ただ、深い低音は出ておらず軽い低音の印象です。
キレのある中高音に比べると多少ぼやけた音に聞こえます。
音の距離は近めから普通程度です。
〈解像度〉
解像度は5BAなのであるように感じます。
一音の線が細いと書きましたが、これはきちんと各音が聞き取れるためだと思います。
特に中高音の解像度の高さは分かりやすいです。
〈分離感〉
分離感はそこまで良いといえません。
多少ごちゃっとして聞こえます。
音場が広くないこともあり、強く聞こえる中高音が多少被る時があると感じます。
〈音場〉
音場は普通です。
低音が多少近めなためか曲によっては狭めな印象を受ける時もありました。
縦に高さはありますが、横に狭い印象です。
〈音量のとりやすさ〉
音量は取りやすいと思います。
WM1Aだとハイゲイン24前後で聞いています。
<音以外の評価として>
〈遮音性(音漏れ)について〉
BAのみの機種なのですが、筐体裏に1つ空気穴があります。
しかし、音漏れが少しあります。
ただその音量は小さいため、通勤・通学用のイヤホンとして使用をお勧めできます。
〈純正ケーブルについて〉
ケーブルは最近のKZのケーブルと同じ細めのケーブルです。
ただ、多少癖が強めで柔らかさも普通程度です。
柔らかさのわりにタッチノイズはあります。
持ち運びやすいケーブルとは言えなさそうです。
エージング後のまとめとして
TRIPOWIN TP10の向いている人
・中高音の好きな人。
TRIPOWIN TP10の向いていない人
・出音が刺激的な音なのでまったり聞きたい人。
TRIPOWIN TP10は一音一音の線の細めなキレのある逆ピラミッド傾向な寒色のイヤホンです。
エージングによる変化は特に大きくありません。
TP10がかなり全体的に元気な音に聞こえるのは中高音の強さにあると思います。
解像度もなかなか高く、中高音の刺激と相まってロックなどに向いています。
TP10は低音が弱く刺激な出音なので多少人を選ぶと思いますが、ハマる人にはハマるイヤホンです!
ではでは次回のレビューにて