今回はNICEHCK EP35の200時間エージング後の音をメインとしたレビューを書きたいと思います。
エージング前の特徴としては全音域はっきりした出音のイヤホンでした。
エージングによりどのような変化があったのでしょうか。
エージング前のNICEHCK EP35のレビューはこちらから
<レビューの前提として>
〈エージングについて〉
私は実体験からイヤホンにエージングは必要があると思っています。
そのため、レビューの前にエージングをすることにしています。
一応エージング前のレビューもあげていきますのでよろしくお願いします。
〈エージング方法について〉
私のエージング方法は100時間超エージング用音源(オーディオ機器エージング用WAVファイル集の詳細情報 : Vector ソフトを探す!)でエージングし、次に100時間音楽ランダム再生の計200時間超を目安としています。
〈再生機器について〉
その都度記載する予定ですが、基本的にはWM1Aです。
今回はWM1A、アンバランス出力、ハイゲイン出力です。
〈高音、中音、低音について〉
高音はシンバル
中音はボーカルやバイオリン・ピアノ
低音はドラム
をイメージしています。
〈イヤーピースについて〉
基本的に付属の物は使わないです。
私の良く使うイヤーピースは、OSTRY、スピンフィット、スパイラルドット、コンプライです。
EP35では主にスピンフィット、スパイラルドットを試しました。
<開封直後>
〈全体的な出音〉
エージング後の一聴目の感想としてはやはり全音域はっきりした出音のイヤホンです。
低音域、中音域、高音域の全てが目立つ音だという印象です。
ただ、その中でも出音の強さのイメージとしては中音=高音≧低音のイメージです。
全体的な出音のバランスとしては強いのですが、多少中高音が出ていると思います。
音の傾向としては寒色です。
特定の音域が出ていないということはなく出音のバランスは相当高いです。
〈高音〉
高音はかなりはっきりと出ています。
シンバルなどがかなり印象に残るほど強いです。
しかし、高音の刺さりはありません。
かなり高音のバランスは良いです。
音の距離としては遠めです。
〈中音〉
エージングによる最も大きい変化のあった音域はここだと思います。
中音も強めに出ています。
曲にもよりますが、かなり中音が強く聞こえるものもあります。
そのため、ボーカルホンを求めている人におすすめできそうです。
サ行の刺さりはありません。
距離は普通です。
〈低音〉
低音も強い印象です。
深い低音もきちんと出ています。
エージングにより他の音域が出てきたのだと思いますが、少し他の音域に比べて弱い印象です。
音の距離は遠目です。
〈解像度〉
解像度はドライバー数に比べるとかなり高いと感じます。
中高音ははっきり聞こえる印象です。
〈分離感〉
音場が全体的に遠いのでとても良いです。
高音、低音が特にきれいに聞こえています。
残響音は多めです。
〈音場〉
全体的な音場は普通から遠めです。
ただ、他の音域に比べて中音域が近めなのでボーカルなどが少し浮いて聞こえます。
特にどの出音というよりは全体的に遠く感じられます。
〈音量のとりやすさ〉
音量の取りやすさはとても悪いです。
ハイゲイン50前後で聞いています。
最近の中華イヤホンでは一番取りづらいです。
<音以外の評価として>
〈ケーブルについて〉
ケーブルはmmcxにより変更が可能です。
付属のケーブルはゴムのタイプではなく、くっつきはしません。また、癖のつきやすいタイプでもありません。
付属のケーブルのクオリティはなかなか良いと思います。
ただ、タッチノイズが多めなのが少し気になります。
〈遮音性(音漏れ)について〉
DD用の空気穴が筐体内側に4つあります。
そのため、音漏れは大きめです。
通勤・通学用のイヤホンとして使用をお勧めできないです。
エージング後のまとめとして
EP35の向いている人
・ボーカルホンを求めている人。
EP35の向いていない人
・SHURE掛けのイヤホンを求めている人。
・電車などで聞くイヤホンを求めている人。
EP35のエージング後の感想ですが、バランスとしてはやはり全音域の強さが相当印象に残るイヤホンです。
ただ、エージングによって中音域がかなり引っ込んでいたのが変化して最も出ているように感じるイヤホンとなっています。
ボーカルホンとしておすすめしていなかったイヤホンがまさかボーカルホン向けに変化するとは驚きです…
DDのイヤホンなのでエージングでかなり良い方向の変化になったと思います。
ではでは次回のレビューにて