KZ社から販売されているZSAをレビューしたいと思います。
TRN社から出ている1BA+1DDイヤホンV20のレビューは
です。
一般人ユーザーのレビューなので参考程度にしてください。
読者様の購入の参考になれば幸いです。
前提として
この機種は_KZ社のES3やZSR、ZSTと同じ1BA+1DDのイヤホンです。
最近プラスチック筐体が多かったのですが、ZS6以来の金属筐体の新発売イヤホンです。
音の傾向は1BA+1DDのV20に似たイヤホンとなっていると思います。
音についてはV20との比較をしながらレビューをしていきたいと思います。
私が購入したのは発売直後の今年の6月でした。
そのため、私のZSAは初期型だと思います。
外観等について
〈筐体について〉
ZSAは金属製です。
KZ社の新しいイヤホンなので筐体はバリや継ぎ目の隙間等も無く大変丁寧に作られています。
作りに関してはKZ社は本当にキレイです。
以下、左からZSA、V20、ES4となっています。
筐体の大きさは最も小さいです。
今まで購入してきた中華イヤホンの中で一番小さいと思います。
筐体は薄めで、ノズルは短めです。
ただ、ノズルの太さはESと同じく太いです。
そのため、耳が小さい人は長時間使用も耳が痛くなり難しいと思います。
私は長時間使用が出来ないです。
〈ステム部分について〉
ZSTは引っ掛かりが有ります。
そのため、外での使用も安心できますね。
〈カラーバリエーション〉
グレー、ブラックです。
今回はグレーモデルを購入しました。
〈購入先・販売元〉
私の購入先はAliExpressのWooeasy Earphones Storeです。
値段は現在Amazonでは3000円前後です。
販売店はNiceHCK、Wooeasy、Kinboofi等が大手だと思います。
保証は一年です。
Twitterをやっている方であれば、Wooeasy Earphones Storeのアカウント@hulang9078をフォローしてDMを送るとTwitter割が適用できます。
〈外観等〉
箱のデザインはとてもシンプルで白を基調としてとてもおしゃれです。
今までのKZ社のデザイン通りイヤホンの絵が描かれています。
〈イヤホンの仕様〉
1BA+1DDの2ドライバモデルです。
再生帯域7-40000Hz
プラグタイプは2pinで0.75mmです。2pinは0.78mmもあるので注意です。
〈パッケージ付属品〉
ケーブル、イヤーピース三種類(S、M、L)、説明書、保証書と大変シンプルです。
音質について
<レビューの前提として>
〈エージングについて〉
私は実体験からイヤホンにエージングは必要があると思っています。
そのため、レビューの前にエージングをすることにしています。
一応エージング前のレビューもあげていきますのでよろしくお願いします。
〈エージング方法について〉
私のエージング方法は100時間超エージング用音源(オーディオ機器エージング用WAVファイル集の詳細情報 : Vector ソフトを探す!)でエージングし、次に100時間音楽ランダム再生の計200時間超を目安としています。
〈再生機器について〉
その都度記載する予定ですが、基本的にはWM1Aです。
今回はWM1A、アンバランス出力、ハイゲイン出力です。
〈高音、中音、低音について〉
高音はシンバル、中音はボーカルやバイオリン・ピアノ、低音はドラムをイメージしています。
〈イヤーピースについて〉
基本的に付属の物は使わないです。
私の良く使うイヤーピースは、OSTRY、スピンフィット、スパイラルドット、コンプライです。
ZSAでは主にスピンフィット、スパイラルドットを試しました。
<開封直後>
〈全体的な出音〉
ドンシャリ傾向のイヤホンです。
ドンシャリとしては高音がかなり目立つドンシャリです。
出音の強さのイメージとしては高音>低音≧中音のイメージです。
未エージング状態の出音はなかなか好印象です。
音の傾向としては寒色です。
ES4やZS10の音の傾向ではなくZS5、6に似ています。
高音が好きな人にはぴったりだなと思います。
〈高音〉
高音ははっきりと相当目立ちます。
多少刺さりがある曲があります。
KZでいうとZS6に似ていると思います。
〈中音〉
ボーカルは距離としては相当遠目な感じで出ています。
高音、低音と比べると全体的に小さめの音量です。
この中音のおかげで音場が遠く感じます。
サ行の刺さりはないと思います。
〈低音〉
低音は中程度です。
そこまで強くはありません。
ズンズンは来ないですが存在感はあります。
〈解像度〉
解像度は今のところそこまで高いという印象はありません。
ただ、悪いわけではありません。
価格なりという印象でしょうか。
〈分離感〉
音場の広さから楽器と楽器の分離感は高めです。
そこまでぎゅっと詰まっている印象はありません。
中域から高域に関してはむしろいいと思います。
〈音場〉
音場は相当広めだと思います。
〈音量のとりやすさ〉
音量は取りやすいです。
音の取りやすいES4と同じ音量で同じ程度の音が出ていると思います。
ハイゲイン35~37で聞いています。
<エージング後>
〈全体的な出音〉
全体的な出音はエージング前と変化して高音の多少強めなフラット傾向な音です。
TRN-V20がボーカルを強調しているとすればZSAは低音と特に高音を強調していると思います。
音は寒色でクールです。
V20の音を良バランスと書きましたが、ZSAも相当良バランスだと思います。
出音の強さのイメージは高音≧中音=低音という感じです。
〈高音〉
高音はもっとも出ていると感じます。
キラキラ感がかなりあります。
高音域に関してはKZらしい音です。
また、量が多めですが刺さりは全くありません。
遠めなので音場の広さに貢献していると思います。
〈中音〉
ボーカルは少し遠めの距離です。
中音はV20に比べると量は少ないですがちょうどよい量だと思います。
サ行の刺さりもありません。
音場が広めの機種ですが、ボーカルははっきりと良く聞こえます。
ただ、とても近いボーカルが好みの人にとってはオススメできません。
〈低音〉
低音はV20よりも少ないです。
V20は低音の主張がありますがZSAはそこまでではありません。
ただ、ないわけではありません。
また、低音ははっきりキレのある低音というわけではなく、ES4のような低音です。
〈解像度〉
解像度は2ドライバーにしては高めだと思います。
V20よりも高域の音がきれいに聞こえます。
しかし、低音はそこまでとは言えないです。
〈分離感〉
分離感は悪くないです。
楽器と楽器の音の違い、左右に音が分かれたときもわかりやすく聞こえます。
〈音場〉
この機種の特徴は広めの音場だと思います。
高音が量は多いですが遠めなのでちょうどよいバランスだと思います。
残響音は少なめです。
〈音量のとりやすさ〉
V20と同じ音量だと思っていましたが、筐体表面の空気穴の分か2程度大きくした方が良さそうです。
携帯でも試してみましたが、携帯でも通常通りの音量で、さらに音量を上げなくても良かったので音量はとりやすい方だと思います。
具体的に私はWM1Aでハイゲイン37前後で聴いています。
携帯電話で聞いている人でもオススメです。
<音以外の評価として>
〈ケーブルについて〉
ケーブルはZS10、ES4と同じ物です。
そのため、ケーブルのクオリティはZS5、6よりも良いとは思います。
それはケーブルの皮膜が変更されており、ケーブルとケーブルがくっつきづらい素材に変わっているからです。
ただ、あまり音の良い線材とは言えないのは同じです。
また、ZSAのケーブルはZS5、6と変わらず良く絡まります。
さらに、タッチノイズは多少あります。
リケーブルをするならばコスパの面できしめんケーブルがオススメです。
ES4はZS5、6と2pin端子の形が少し異なっており、ZS5、6と別仕様のきしめんケーブルが売られています。
ただ、それぞれ2pinの径が0.75mmなのは同じなので刺さります。
また、プラスマイナスも同じため逆位相にもなりません。
そのため、私はZS5、6用のきしめんケーブルを刺しています。
下の写真は実際にZS5、6用のケーブルをZSAに刺したところです。
少し隙間が空きますが、そこまで違和感はないと思います。
〈遮音性(音漏れ)について
筐体の表面に3列の大きな空気穴があります。
そのため、ZS6と同じ程度音漏れがあります。
なので、通勤・通学用のイヤホンとして向いていないと思います。
まとめとして
音のバランスはいいと思います。
また、筐体が小さいことや金属筐体はプラスだと思います。
小ドライバーなので小さくできたのでしょうね。
デザインもおしゃれです。
ただ、ノズルが太いので耳穴の小さい人は長時間使用できないと思います。
また、空気穴が表面に大きくありますので音漏れの心配があります。
<おすすめできる人>
・価格の安い高音の派手なイヤホンを求めている人。高音好きな人にはぴったり!
・この価格帯では高解像度なので携帯電話等の付属イヤホンから脱却したい人
・音場の広いイヤホンを求めている人。
<おすすめできない人>
・ボーカルの近いボーカルホンが欲しい人
・低音の強いイヤホンが欲しいという人
・通勤、通学等で使用するイヤホンを求めている人
派手目なわかりやすい音、かつ低価格なので中華イヤホンに手を出そうか迷っている人にお勧めできるイヤホンです。
デザインがおしゃれで耳からはみ出さないのも好印象ですね。
ではでは次回のレビューにて